銀行株は、よくわからない
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株式投資を始めて一番不可解なのは、銀行株の値動きだ。
メーカーなら新しい商品を開発したとか、新しく工場を建てただとか、新しい需要が生まれたとか、そういう材料で株価が上がるのが分かる。
実際原発銘柄である東芝だとか日立だとか言った企業は、アメリカでの原発需要や途上国での原発需要に対して、政府が売り込みに積極的になっているため、株価も右肩上がりになっている(2010年5月時点)。
自動車なども欧米やヨーロッパ、中進国での売り上げのニュースが毎月毎月入ってくるので、それを巡って株価が上がったり下がったりするのは、割とハッキリしている。
また輸出産業の場合は、円高になると販売数が増えるので、円高になると株価も上がるという傾向があるし、逆に円安になると株価は下がる傾向にある。
しかし銀行というのは、お金を貸し出して、利子をもらって成り立つ業態だから、株価を決める材料が見えにくい。
もちろん預金残高とか貸出残高だとか、そう言うデータはあるにはあるだろうし、どこかの企業に出資するというニュースが流れれば、それを巡っていろいろ株価が動くというのはわかる。
だけどどういう材料が上げ材料で、どういう材料が下げ材料なのか、その辺がどうもよく分からない。
このあたりが「銀行株は分からん」と思うゆえんだろう。
銀行株は増資が怖い
銀行株はわかりにくい株価だ。
何が原因で上がったり下がったり、株価が変動している理由がよく分からん。
また銀行株には大きなリスクがある。
それは「増資」(ぞうし)と言うヤツである。
増資というのは新たに株券を発行して、資金を調達する方法であるが、増資になると大抵の場合、株価は2割程度下がることになる。
積極的な増資は高評価されるという話もあるが、大抵の場合それでも株価は下がる。
株式市場というのは企業が資金を調達するためにも存在するわけだから、これはもう仕方ない話であるが、増資を喰らうと株価が1割か2割下がって、含み損を抱えることになる。
私の場合、関東の定食屋チェーンの「O戸屋」と言う株を持っていたとき、権利確定日の少し前に増資の発表があって、株主優待券目当てに持っていただけなのに、2割も株価が下がってしまって損した覚えがある。
株主優待の権利を確定したのは良いが、何か高い食券になってしまった感じで困ってしまった。
配当と食券を合わせてもたぶん数千円は損していると思う。
増資に応募してナンピン買いしても良かったのだが、上昇トレンドにもなかったので損切りにした。
★増資で株価が2割ダウン!話は戻るが銀行の場合は、かなり頻繁に増資をして資金を調達するから、そのたびに株価が下がるリスクを負っている。
近年は自己資本比率の見直しというのもあって、増資をして自己資本比率を上げないといけないらしい。
この辺が銀行株売買のリスクと言うことだ。