ナンピンするくらいなら、他の上昇銘柄を買え!
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ナンピン買い下がりは、ある意味自殺行為である。
ナンピン買い(下がり)というのは、株価が下がったときに、同じ株を買い増すと言う方法で、平均購入単価を下げることができる。
そうすると、株価が少し戻った時にプラスになるので、高値づかみした失敗が挽回できるという話である。
しかし平均購入単価を下げてみたところで、株が下がり続けたらどうしようもない。
損がふくらむスピードが2倍3倍になるだけである。
利点としては、平均購入単価を下げておけば、株価が少し上がって戻ったときに、マイナスが付かないと言う位だろう。
他人の金を預かって株式投資をしているのなら、こういう「お化粧」も必要かもしれないが、個人の場合は単なる自己満足である。
ナンピン買い下がりをよくやる人というのは、実現損益リストにプラスをつけたいだけなだ。
私もデイトレードでは、ナンピン買い下がりをするが、これは同じ銘柄を何度も売買していて、チャートが上向く様子が分かっているからで、株価が下がったからと言ってナンピン買いすることはない。
ナンピン買いは、今から上がる銘柄でないとどうしようもないのだ。
下がる株を買い足したら、本当にお金をどぶに捨てているようなものだ。
有名な個人投資家の記事や本を読むと、「ナンピン買いはしない」とか、「ナンピン買いは1回だけ」というルールを、自分に課している人が多いようだ。
彼らがワザワザそう言うことを書いている所を見ると、有名個人投資家もナンピン買いで、色々失敗してきているんだろうね。
塩漬けも、あまり意味がない
ナンピン買い下がりは、投資のテクニックと言うより、損益をプラスに見せるテクニックである。
実際にやってることは、高値づかみした株を、安く買い増して平均購入単価を下げ、株価が少し戻った時に売って、損益をプラスに見せているだけである。
これはあくまでも「株価が戻る」ことが前提で、もし下がり続ける株を買い増しなんてしたら、損がその分増えるだけである。
だからナンピン買いをするくらいなら、別の上昇トレンドにある株を買ったほうが絶対いい。
今から上がる銘柄であるなら、ナンピン買いをしても構わないが、それならなにも保有株と同じでなくても良い。
他にも上昇トレンド中の銘柄は、いくつもあるだろうから、そこから選べばよい。
株の売買を始めたばかりの頃は、保有株が下がって損を出すのが怖いので、ついついナンピン買い下がりをしてしまう。
しかし見切り千両・損切り万両で、下降トレンドに入った株なんかさっさと処分して、上昇トレンドの株を探して買う方が良い。
これが遅れると、さらに損が大きくなって、含み損がある株を売るのに決心が必要になってくるからだ。
5000円の損なら大したことがないが、2万円の損になると大変だ。
さらにこれが10万とか20万になってしまうと、株初心者はさらに動けなくなってしまう。
そうして株価が回復するまで、大事な投資資金が塩漬けになってしまうわけだ。
「塩漬け」というのは含み損を抱えた株を、株価が回復するまでひたすら保有するという事で、高度経済成長期やバブル経済期の、株価が常に右上がりだった頃は意味があった。
しかし現在の日本では、株を塩漬けにしておいて再び価格が戻る銘柄なんて滅多にないのだ。