資産を減らさないことに、重点を置く
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老後の生活費のために、株式投資で資産を築きたい場合、二通りのやり方がある。
一つは「もうすでに多少の資産がある」と言う場合。
老後の生活費を全てまかなうには足りないが数百万円くらいのお金はあるぞという様な場合。
こういう場合は、「資産を減らさないで少しずつ増やす」という戦略になることだろう。
というのもすでに多少の資産はあるわけだから、それを減らさないことが第一目標で、年間1~2割くらいずつ増えればよいと言う話だからである。
たとえば500万円の資金があれば1割では50万円になる。
毎年50万円ずつ増えれば10年で500万円ほど資産が増える計算になるから、猛烈なインフレでもなければ十分ありがたい話である。
もちろん毎年1割以上の利益を安定的に出せる腕を持てば、複利で回せば10年で2000万円くらいまで増やすことだってできるだろう。
もちろんそれには堅実に毎年1割以上の利益を上げないといけないわけだが。
こういう堅実な投資をする場合は、安定した銘柄への投資が必要だ。
倒産しそうになくなおかつ株価が周期的に上昇したり下降したりするような銘柄を探して投資すればよい。
こういう企業は守備範囲が広くて、株価も安定しているから投資しやすい。
数ヶ月ごとに上がったり下がったりしているから、買い時や売り時が分かりやすい。
もちろんそれで儲けている人もいるし、損している人もいるが。
超安定投資には、鉄鋼・重電銘柄がおすすめ
老後の生活のために超安定的に株式投資を行うには、新日鐵や東芝や日立などの株がよい。
新興市場株や超低位株(100円未満の株)には手を出さない方が無難だ。
というのも新興市場株は大化けすることも多いが倒産することも多いし大下落するハイリスク・ハイリターンの銘柄だからだ。
一方新日鐵などの鉄鋼株や、東芝や日立などの総合電器メーカーは、株価が短期間に乱高下することが少ない。
急騰(急激に株価が上がる)もないが暴落(株価が急激に下がる)も滅多にない。
そしてこれらの企業は大企業であり、日本経済に大きなインパクトがあるので、経済ニュースでもよく報道されて動向がつかみやすい。
なので安定的に資産運用をしようと思ったら、こういう銘柄がうってつけである。
株価が乱高下する銘柄というのは、売買に参加する投資家が少なかったり、仕手筋(価値以上に株価をつり上げて儲けようとするグループ)が価格を支配している。
しかしこういう大手株の場合は、世界中から多くの人が売買に参加しているために、一部のグループが価格を操作することなどできず、株価は安定して推移する。
株価が上がる材料がたくさんあるのも大きな魅力の一つだ。
新日鐵は自動車産業や機械産業などから、使いすてカイロまで広い範囲で鉄という基本材料を供給しているから、ニュースには事欠かない。
東芝や日立と言った総合電器メーカーも、発電所の建設から家電まで手がけているので、様々な経済ニュースで報道され、株価が上がる材料も豊富だ。
株を頻繁に買ったり売ったりして儲けたい人には退屈な銘柄だが中長期的に安定投資をしたい場合は、こういう銘柄をいくつか持っていると確実に資産を増やすことができる。
ただ本当に上がるのに時間がかかるんだよね、こういう銘柄は。