下落トレンドは、止まらない
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株式投資を始めてしばらくすると、損切りに対しての考えが変わってくる。
最初は1万円でも下がったら、どうしようかと悩んだりするが、だんだんそう言うのに慣れて、「またそのうち上がるさ」と考えるようになっていく。
日経平均が上昇トレンドにあるときは、その考えは間違えではない。
だけど日経平均が下降トレンドやボックストレンドにあるときは、その考えは間違えになる。
なので放置しておくと含み損・評価損がドンドンふくらんで、結局5万円とか10万円とか、でかい評価損になっていく。
こうなってしまうともう損切りなんてとんでもなくなる。
損切りしたくても額が大きくなりすぎて、損切りするのを躊躇する。
そうこうして迷っているウチに、さらにドンドン損がふくらんでいく。
さらに「このあたりが大底のハズ」と思っていたラインもあっさり割って、さらに倍くらい含み損が増えたりする。
私なんかも東芝は440円くらいが底のハズと思っていて、株価も実際そこで必ず何度も反発していたのだが、円高基調が固定化された頃に、その底が抜けてしまって390円まで下がってしまい、含み損が倍になったような経験をしたことがある。
いったん下降トレンドに入ってしまうと、たとえ底値から切り返したとしても、高値づかみした株主が山ほどいて、売るタイミングを見計らっているので、なかなか株価は回復しない。
つまり、一旦下降トレンドになってしまうと、そう簡単には株価が戻ることなんてないんやね。
底値を割ったら、投げないとさらに下がる
主力株の底値というのは、ある程度決まっているものである。
新日鐵なら300円、東芝なら440円とか、みんな勝手に底値を考えている。
ところがそれはその銘柄をいつも売買している投資家の共通幻想のようなものである。
だから地合い・環境が変わると、いっぺんに底値を割って下がっていく。
いわゆる株価の底抜けというやつだ。
株価が底抜けするとどこまで下がるかはよく分からない。
週足チャートでも見て、次の安値当たりが底値だろうなとか考えたりするがほんとにそうかはよく分からない。
底値だとか年初来安値という株価になると、最近その銘柄を買い付けたり買い建てたりした人は、全員含み損を抱えてしまったことになる。
ここで投資家の行動はまっぷたつに割れる。
つまり
- 「直ちに損切りする投資家」
- 「株価の反発を待って何もしない投資家」
ボックストレンドの下値支持線や底値を割ったところと言うのは、株の売りサインであるから、ここで大きな売りが出てしまい、株価はさらに下がる。
もちろん底値になったら買い付けようと待ちかまえている投資家もいる。
だから底値を割っても下がりはじめは買い手がいるので、株価の下落は小幅になるがそれでも下げ止まらないと、「下落トレンド確定だ!」ということでさらにドカッと下がったりする。
株価がドンドン下がると、恐怖に駆られて株を投げる人が続出するので、株価はドンドン下がってしまうわけである。
こういうときはさっさと投げ売りしてスッキリした方が、精神衛生上良い。
含み損を抱えたまま、いつ回復するのかと、うだうだ待っているなんて拷問のようなモノだ。
それより新しいもうけ口を探す方が、はるかに建設的だし面白い。