高値づかみ高値放しとは?
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底値株狙いというのはある意味、理想的な儲け方だ。
アホみたいに安い材料で、アホみたいに高い商品を作って売る様な話である。
しかしこれは資金力と忍耐力がないと、なかなかできない話である。
「底値株狙いは儲かるか?」のところで考えた東芝の例でも、底値から5月初めの最高値までは3ヶ月以上もあるし、この時点ではまだ上がり続けているので、どこが最高値かは分かっていない。
前回の最高値が550円くらいなので、この辺が最高値になるかな?などと考えても、上抜けしてまだ上がる余地はある。
また売らずに持っていれば、明日にも急落する可能性だってある。
だから「底値で買って最高値で売る」というのは、利益も最大になるし理屈としては簡単だが、実際に簡単に実行できるような話ではない。
また何ヶ月も塩漬け状態にしないと行けないので、誰でもできる話でもないのが難点だ。
なのでもっと簡単で誰でもできそうな方法が、「高値づかみ高値放し法」というヤツだ。
これはデイトレーダーやスイングトレーダーの売買方法で、上昇中の銘柄・上昇トレンドに乗った銘柄を買い、少し上がったらさっさと売って、利益を確定してしまうと言うやり方だ。
底値狙いがマクロの株売買方なら、高値づかみ高値話はミクロの売買方法かな?たとえば年初来高値を付けた銘柄を買い付けて、翌日か翌々日くらいに売る。
年初来高値を付けた株というのは、なんらかの良い材料を持っているので、もう少し上がると期待されるから、それを買い付けて早めに売り抜けるわけである。
年初来高値でなくても、ストップ高銘柄を狙うという方法もある。
高値づかみ高値放しの長所と短所
「高値づかみ高値放し」という投資方法は、週刊誌SPAで以前よく取り上げられていた、大学生デイトレーダー「三村雄太」さんの本で知った。
いわゆる「三村式」というやつだ。
勢いのある株を見つけて、それに乗っかるという、ある意味かなり確実性の高い方法ではある。
というのも上がっている株は、それなりに上がっている理由がある。
またそういう株の場合は、まだまだ上がると思っている人が多いので、買い付けても誰かが買ってくれる可能性が高い。
株というのは買ったら次は売らねばならないので、高値で買ってくれる人がどれくらいいるかで、儲かるかどうかが決まるのだ。
少なくとも「揉み合い」をしていて、次に上がるのか下がるのか分からない株よりリスクは少ない。
ただ一回の売買で得られる利益の大きさを考えると、一株あたりの上昇率は底値株狙いより遙かに小さくなるのであまり儲からない。
また上昇トレンドが急勾配になってくると、今度は暴落の危険性が高くなってくるので、売り時を間違えると大きな損が出ることも多い。
なので暴落したときにそれをすぐに察知できるようなデイトレーダーでないと、危険であるのも確かである。
投資資金が乏しい場合は底値付近で揉み合っている銘柄をいくつかピックアップしておき、それが上抜けしたら買って少し上がったらすぐに売って利益を確定するのが一番確実かも知れない。