代用証券 信用取引の裏技?
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信用取引をするには、担保が必要になる。
信用取引は、株やお金を借りて売買するわけだから、何らかの担保になるモノがないとできないわけである。
多くのネット証券の場合、最低30万円以上の資金があれば、信用取引できる事が多い。
なので信用取引口座を開設して、そこに30万円以上の資金を移せばよい。
信用取引口座を開くには、「現物取引口座」を開いていることが前提条件なので、現物口座から資金を移せばよいということになる。
信用取引で株を売買する際には、売買する株の3~4割の担保があればよいので、30万円を担保に入れておけば、100万円弱の規模の株売買ができることになる。
そして担保には、保有株を入れても良い。
保有株の現在の株価の、8割くらいの金額を担保にできる。
これを「代用証券」と呼ぶが、底を這っていて塩漬けになっているような株を、担保にして信用取引で売買することができるのである。
今現在は値を下げているが、将来的に大きく上がりそうな株を担保に、信用取引を行うというわけだ。
塩漬け株で信用取引はしない方が良い
買い付けたけれど、どうしても売りたくない銘柄というのがある。
たとえば将来性があって、2倍3倍に上がりそうな銘柄。
株価が十分に上昇するまで1ヶ月以上かかる銘柄。
こういう銘柄は、買い付ければ確実に儲かるので買いたいのだけれど、そうすると資金がずっと固定化されてしまうので、頻繁に売買したい場合は、なかなか持ち続けておれない。
それから一時的に値を下げているが、いつかは株価が回復しそうな銘柄。
いわゆる「塩漬け株」というやつだが、これを担保に入れていいかも知れない。
塩漬け株というのは、予想に反して株価が下落してしまったために、仕方なく保有している株ということだが、こちらも売らずに持ち続けていたい場合が多い。
信用取引では、こういう株を担保にして売買できる。
担保にした株を保証金の代わりの「代用証券」と呼ぶ。
株を持ち続けた上で、それを担保に売買できるわけだから、資金を3倍以上に活用できるわけで、だから信用取引というのは単なるカラ売り・信用買い以上に、使える有り難い仕組みなのである。
ところが一つ落とし穴がある。
代用証券(担保株・塩漬け株)の株価が大きく下がったり、信用売買の評価損がふくらんだ場合、追証(おいしょう)を出さないといけなくなるのだ。
追証というのは簡単に言うと、信用取引をするための保証金を増やすことなんだけれど、これをやらないと強制的に売買が決済されてしまうのだ。
しかも強制決済のための手数料として、さらに1万円くらいの手数料まで取られてしまう。
これは実際に体験してみると非常に恐ろしい。
追証が発生する場合というのは、保有株が大幅に下がっている状態だから、なのでたとえ200万円まで枠があったとしても、半分以下で売買しないといけない。
保証金維持率は、40%以上に保っておいた方が良い。
一寸先は何が起こるのか分からないのが株というものだ。