ナンピン買い上がり(中期投資)
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株式投資の方法には、デイトレードやスイングトレード以外にも、ナンピン買い上がりと言う方法がある。
これはどちらかというと短期投資ではなく、中期投資に分類される方法で、資金力がないとできない方法だから、私のような貧乏人には実践できないが知識としては必要だから紹介しておく。
たとえば今ここに底値(そこね=最近で一番安い価格位置)に近い銘柄・株があるとする。
これを少しずつ買って徐々に株数を増やしていくのだ。
資金がたとえば100万円あったとしたら、底値に近いところで半分の50万円を投資する。
株価が少し上がったらさらに30万円くらい買い足して、また上がったら20万円ほど買い足す。
こうすることによって平均購入単価を抑えつつ、株数を増やすことができるわけだ。
そして株の上昇トレンドが止まって株価が下がりだしたら、少しずつ株を売って利益を確定していく。
株価が続落(続けて下げること)せずにまた上がりだしたら株を買っていけばいいし、株価がまた下がったら株を少し売って利益を確定していく。
こう書くと何が利点なのかはわかりにくいかも知れないがナンピン買い上がりというのは株価のピークを逃さないという方法なのである。
ナンピン買い上がりをすると、株価が最高値をつけた時に必ず株を保有していることになるので、利益を大きくすることができる。
底値で多めに仕入れているので、株価が多少下がっても多少なりとも利益が出るし、またずっと株を保有しているのでデイトレードやスイングトレードのように、売却したあとに株が暴騰して儲け損なうことがない。
これがこの方法の長所である。
打診買い
もちろん底値で全額資金を投入して買って、最高値で全部売ることができれば利益は最大になる。
ただそういうことは実現不可能だし、実はリスクも大きくなる。
株式投資の難しいところは、株価がどこまで上がるか、株価がどこまで下がるか、ハッキリしたことは誰にも分からないという点だ。
理科で「ブラウン運動」というのを習ったと思うが大勢で株を突っつき合っている状態では、それがどっち方向に動くのかは誰にも予想が付かないのだ。
それに底値で全資金を投じて株を買ったとしても、その株が上がるとは限らない。
ずーっとそのまま安値のままだったりする可能性もある。
そうなると上がらない株に資金を固定してしまうことになるので、機会損失(チャンス・ロス)になってしまう。
チャンス・ロスというのは、「他の銘柄を買っていれば儲かっていたかも知れない利益を失う」ということだ。
なので試しに少し買ってみて様子を見る(「打診買い(だしんがい)」と言う)。
安値で少し打診買いしてみて、上昇トレンドに乗ってきたらさらに買い増していく。
「これは上がるぞ」と思ったら、ドサッと資金を投入し、「もうひとつ上がりそうにない」と思えば、そこで買うのを中止して他の銘柄に資金を投入する。
この買い方の方がリスクが少ないというわけだね。
ただしナンピン買い上がりは、資金を長期間一定の銘柄に投入することになるので、資金の余裕が必要だ。
スイングトレードでも安い銘柄なら似たようなことができるので、一度やってみても良いかも知れない。