値幅制限と、ストップ高・ストップ安とは
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株式取引には、値幅制限というのがある。
注文を出す際には上限価格と下限価格があり、この範囲でないと注文を出すことができないのだ。
この上限価格と下限価格は、前日の終値を基準に設定されていて、価格帯によって、変動幅が決められている。
たとえば前日の終値が80円だったとすると、50円から110円の範囲でしか売買ができない。
これは100円未満の株・銘柄は、前日の終値からプラスマイナス30円の範囲でしか売買できないように値幅が制限されているからだ。
そして、値幅制限いっぱいの高値を「ストップ高」、値幅制限いっぱいの安値を「ストップ安」という。
新興市場の株や、普段、売買取引が少ない銘柄では、人気が無い株がいきなりストップ高をつけたり、ストップ高を連続で漬けていた株が、突然ストップ安になったりと言うことが起こる。
前日の終値と、値幅制限の例
前日の終値 | 制限値幅 |
---|---|
100円未満 | 上下30円 |
100円以上、200円未満 | 上下50円 |
200円以上、500円未満 | 上下80円 |
500円以上、700円未満 | 上下100円 |
700円以上、1,000円未満 | 上下150円 |
1,000円以上、1,500円未満 | 上下300円 |
1,500円以上、2,000円未満 | 上下400円 |
2,000円以上、3,000円未満 | 上下500円 |
ストップ安になりそうなら、さっさと手放すべき
株式投資をしていると、ストップ高やストップ安をいう言葉を毎日のように見聞きすることになる。
たいてい5つか6つくらいのストップ高と、同じくらいのストップ安の銘柄がある。
なにか非常に良い材料が出た企業の株は、何日も連続でストップ高が続くし、会社が潰れそうな悪い材料が出ると、ストップ安が何日も続くことになる。
それで株価が一気に何倍にもなったり、あるいはボロ株になってしまうこともある。
ストップ高をつけた株は、株価が下がり始めるまで持ち越しても良いが、ストップ安をつけた株は、あっと言う間に何割も下がってしまうので、投資資金を失わないうちに、さっさと手放すのが賢明だ。
というのも最悪、上場廃止になって取引できなくなったり、倒産して株券がパーになったりするからだ。
投資資金が残っていれば、また資金を取り戻すことも可能だが、そのまま持ち越すと本当に丸損で、金をどぶに捨てているようなモノだから。
倒産寸前や、上場廃止が決まっている株でも、毎日盛んに売買されているもんだから、ついついまた値を戻すと思って塩漬けにしてしまいがちだが、ストップ安をつけた翌日に株価が大幅に回復しなければ、当分その株の株価は回復しないのが現実だ。
特に、少し前までは、売買高が殆どなかったのに、急に株価が上がった後、ストップ安になったりしていると危ない。
仕手筋(してすじ)という、株価を操作して儲けようというグループが、絡んでいるかもしれないし。